東京朝霧山岳会活動日記Ⅱ

会山行活動の簡単な報告です!

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ上記画像:インド ガンゴトリ山群 バスキパルバット(6792m) ㅤㅤㅤㅤㅤ ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ ※各画像をクリックすると拡大されます

八ヶ岳連峰 赤岳~阿弥陀岳

前回(昨年8月)山行から随分時間を空けてしまったので登山の感を取り戻すために山行トレーニングを行なった。

(22日)早朝暗いうちに車で美濃戸口に向かう。平日ともあって八ヶ岳山荘の駐車場には数台しかない。駐車料金を支払い、いつものように登山届ポストに届書を投函する。北沢コースで赤岳鉱泉に向かう。林道は落葉松の芽吹きが始まったころだ。美濃戸口(標高1490m)と赤岳鉱泉と標高差は730mである。堰堤広場を過ぎたあたりから雪道となった。赤岳鉱泉から見える横岳、赤岳、阿弥陀岳の山々の岩峰は雪解けしてしまったが、その他の多くの斜面には雪を残していた。
(23日)朝の暗いうちに出発しようとしていたが、もたもたしているうちに明るくなり5時過ぎになってしまった。雲一つ無いまさに登山日和である。早朝の山道は雪が凍って滑るので出発早々アイゼンを着けることになった。行者小屋前の地蔵尾根ルートから地蔵の頭に向かう。赤岳鉱泉から地蔵の頭まで496mの標高差である。樹林帯が急斜面になりだしたころピッケルを取り出すとともにヘルメットを装着する。森林限界を越えた岩場にかかる金属梯子の上部の雪が凍っている。ここで数歩のアイスクライミングとなった。氷雪面に刺さるピックとアイゼンの感触に感動する。地蔵の頭(2,716m)からは清里方面の街並みが良く見える。また、薄もやにかかった富士山が遠く望める。ここから山頂まで183mの雪面の登りとなる。雪面に反射する陽の光が目を刺激する。赤岳展望荘は、平日とあってひっそりとしていた。赤岳(2899m)山頂には、私ひとり以外に登山者の影はなかった。山頂は雪が溶けて露岩が現れている。ここから遠くに雪を冠した北・中央・南アルプスの山脈みが見渡せる。南側の旭岳、権現岳、三ツ頭の山頂部も雪で白くなっている。山頂の赤嶽神社と六神三十柱が祀られる太政宮の二つの神社で東京朝霧山岳会の安全祈願をして下山を開始する。文三郎道の分岐地点から中岳までの登山道の雪は溶けている。文三郎道の分岐点でアイゼンを脱いだ。中岳から阿弥陀岳までの稜線は雪稜となっているので再びアイゼンを装着した。両側が切れた雪稜を歩くが、所々雪を踏み抜いてしまう。大事には至らなかったが緊張する場面であった。阿弥陀岳への登りは下部と上部は雪道を歩けたが、中間部の急斜面は雪が腐っていたのでボロボロの岩稜部を登ることにした。阿弥陀岳(2805m)の山頂は雪にほぼ覆われていた。一人若い登山者が登ってきた、雪の状態が悪いので御小屋尾根を下りると言っていた。摩利支天にロープに繋がれた3人の登山者が見える。写真を撮りすぐさま下山に取りかかる。稜線直下の急斜面の登山道には這松に結ばれた残置ロープが2本張ってある。このロープを頼りにずるずると緩斜面の岩場を下降する。雪の消えた登山道でアイゼンを脱ぐ。樹林帯に入り不動清水で休憩する。平坦な樹林帯の尾根上では残雪に足を取られ何度もスリップしてしまうがチェーンスパイクはザックの奥にある。御小屋山(2137m)山頂に何かうごめくものを見た。何頭かの鹿の群れのようだ。疲れが見えてきたと同時に美濃戸口にたどり着いたのは午後5時過ぎだった。今回は最後まで天気が荒れることなく時間がかかったものの計画通りの山行ができた。(塚田)

(4/22)自宅=(自家用車)=(8:40)美濃戸口~(9:55)美濃戸~(北沢コース)~(11:03)堰堤広場~(12:55)赤岳鉱泉 /(4/23)赤岳鉱泉(5:15)~(5:56)中山乗越~(6:05)行者小屋~(地蔵尾根)~(7:54)地蔵ノ頭~(9:14)赤岳~中岳~(11:45)阿弥陀岳~(14:10)不動清水~(15:20)御小屋山~御小屋尾根登山口~(17:11)美濃戸口=(自家用車)=自宅

 

( 里山歩きからヒマラヤ登山・・・それが我々のフィールドです ) ㅤㅤㅤ 東京朝霧山岳会