東京朝霧山岳会活動日記Ⅱ

会山行活動の簡単な報告です!

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ上記画像:インド ガンゴトリ山群 バスキパルバット(6792m) ㅤㅤㅤㅤㅤ ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ ※各画像をクリックすると拡大されます

八ヶ岳 赤岳(真教寺尾根から地蔵尾根)

これまで八ヶ岳連峰東面の登山は少なく、2017年9月に梶君と二人で県界尾根を大天狗まで登ったのを最後に、その後、登る機会は無かった。今回、八ヶ岳東面にある真教寺尾根を登り県界尾根に下る計画をした。28日の夜、車で自宅を出発して中央自動車道双葉SAで仮眠をとり翌朝、明けやらぬ時刻に霧の中の清里 美し森の駐車場に向かった。真教寺尾根は美し森駐車場(標高1,470m)から赤岳の竜頭峰(2,870m)に至る長大な尾根である。駐車場で装備を整えて5時40分にスタート。まずは、美し森から展望台、羽衣池そして清里スキー場「サンメドウズ清里」のパノラマリフトの山頂駅までのハイキングコースである。草木は前日降ったであろうか雪景色である。このコースはリフト山頂駅のクライマーズライトにある大門川側の1,675mからの登山道を使えば時間短縮になるが、今回初めての真教寺尾根登山なので1,475m末端の駐車場から忠実に登ることにした。登山道はリフト山頂駅からそれらしくなった。リフト山頂駅は8時になると営業を始めたようだ。下からスキー場のアンウンスが聞こえる。(ちなみにスキー場営業は4月2日まで)牛首山(2,280m)までの雪の登山道にはトレースは無く、カモシカ?と思われる動物の足跡がこの山頂方向に続いている。また、ところどころの樹木には、登山道を示す赤布が取り付けられいる。標高2,400mぐらいから所々に雪が膝まで潜り登行スピードが遅くなりはじめた。左手には急峻な天狗尾根(バリエーションルート)が縦走路に伸びている。下から、カニのハサミ、第二岩峰、大天狗、小天狗などの名前のついた特徴のある岩峰は、今でも興味をかきたてられる。私の記録によると八ヶ岳連峰の東面の記録は、1987年2月21,22日に加藤(前の山岳会のメンバー)と天狗尾根を登攀している。同年12月12,13日に伊藤守氏と権現沢左俣から権現岳東稜登攀の記録が。また、1995年2月18日から20日にかけて山口氏、松山氏、大山氏の4人で赤岳東壁センターリッジ登攀の記録がある。直近は2017年の前述の県界尾根大天狗までの登山の記録である。真教寺尾根最後の稜線へのルートは竜頭峰の下(約30m)を稜線へトラバースして終了するのだか、雪でルートが分らず、そのまま竜頭峰頂に登りつめた。雪の付いた岩稜を登るはシビレルものがあった。竜頭峰から赤岳山頂まではトレースの無い雪の登山道を登っていく。赤岳山頂(2,899m)には15時06分の到着となり計画の約3時間遅れとなった。南峰山頂には平日ともあって人影はみられない。だが、北峰には赤岳西面の岩稜を登攀してきた1パーティーの女性たちがいた。これからの行動を考える。日の入りまではまだちょっと時間があるので県界尾根の平坦な2,800m地点でビバークできればと考えた。赤岳頂上山荘の脇にある道標には県界尾根の方向を指している。この方向がルートだと思い込み頂上山荘から東側の尾根を60mほど下降しはじめた。しかし、どうもこれではなさそうである。登山ルートとしては急峻すぎる。赤岳展望荘からの巻き道は、雪が積もり山の斜面と同一化していて確認できない。ここで、登山地図で確認すればよかったのだが、これに気が付かない私は県界尾根から下降することをあっさりとあきらめ稜線に戻り西側の地蔵尾根から行者小屋に下りることにした。すでに午後5時近くになっていた。今日は稜線上でのフォーストビバークと決めツエルトに潜り込んだ。翌朝、日の出とともに下山した。火の気のないビバークはつらいものだが天気は最上に晴れ渡ってくれた。朝日を浴びる地蔵尾根から行者小屋を経由してちょうど12時に美濃戸口に下山した。その後、車を回収しに清里に向かったことは言うまでもない。(塚田)
美し森駐車場(5:40)~(6:27)羽衣池~(7:28)リフト山頂駅~(9:30)牛首山~(10:59)六合目~(15:06)赤岳~(16:53)ビバーク地(6:08)~(6:20)地蔵尾根下降点~(7:46)行者小屋~(12:00)美濃戸口

写真1 真教寺尾根からみた天狗尾根                     写真2 竜頭峰から赤岳山頂

   

写真3 赤岳のモルゲンロート(県界尾根方向)         ※ 画像をクリックすると拡大されます。

 

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