東京朝霧山岳会活動日記Ⅱ

会山行活動の簡単な報告です!

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ上記画像:インド ガンゴトリ山群 バスキパルバット(6792m) ㅤㅤㅤㅤㅤ ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ ※各画像をクリックすると拡大されます

甲斐駒ヶ岳 黒戸尾根

4月の八ヶ岳に続き、甲斐駒ヶ岳にトレーニング山行に出かけた。標高差2,200mの甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根は「日本三大急登」の一つといわれ1816年に小尾権三郎によって開山されたという。

5/23、自宅を零時に車で出発し、中央自動車道の双葉SAで仮眠を取り、周りが白むころコンビニで買い物をして駐車場に向かった。登山口にある北杜市の尾白川渓谷駐車場は、平日とあって駐車台数は数台程度でしかない。身支度をして午前6時20分に登山を開始する。すぐ先にある、今から約270年前に駒ヶ岳講信者が建立したとされている甲斐駒ヶ岳神社に立ち寄り安全登山を祈願する。尾白川渓谷の吊り橋を渡り対岸の登山道から登り始める。しばらくは、落ち葉がジュータン化したフワフワの登山道を登っていく。笹ノ平付近の樹林帯は、一面クマザサに覆われている。笹ノ平分岐点は、竹宇と横手の二つの登山口の合流(分岐)点である。続く急な登りは八丁登りである。前屏風ノ頭を過ぎると尾根は、次第に細くなり岩稜の刃渡りに着く。刃渡りは、鎖の手摺が付けられているので危なくはない。刃利天狗は木曽御嶽山三笠山に住んでいる天狗として民話に登場している。黒戸山の樹林帯を大きく右に巻くと鞍部にある五合目小屋跡に着く。小屋跡から尾白川の千丈の滝に通じる登山道がある。以前、黄連谷右俣を登るため通ったことがある。鞍部にある屏風岩の右側を登る。梯子と鎖が取り付けられている急な登りがしばらく続く。この日は無風快晴でありTシャツ1枚で歩くことができた。午後1時25分に七合目(標高約2,400m)にある三角屋根が特徴な七丈小屋に到着する。

5/24、翌朝は、朝食を済ませ、ヘッドランプを付けて、午前4時に小屋を出発する。4時35分が日の出時刻なので、もう少しすると周囲は明るくなり始める。幕(テント)場は、その小屋の上方に2つある。小屋に近いほうには2つのテントが張られていた。ダケカンバの林を抜けると森林限界になる。八合目の御来迎場には、昔は大鳥居があったが崩れてしまい今はない。烏帽子岩には二本剣があり、この脇を通過する。このルートの険悪な核心部は、八合目から九合目の間といわれている。大きな岩の合間を慎重に登る。午前6時35分、甲斐駒ヶ岳山頂(標高2,967m)に到着する。日本百名山の一つである甲斐駒ヶ岳は、南アルプスでも珍しいとされている白い花崗岩の山であり、南アルプスでは、ここと隣の鳳凰山だけらしい。無風快晴で、気持ちのよい眺めである。残雪に白く輝かせている鳳凰三山白峰三山仙丈ケ岳八ヶ岳が間近に見える。また、遠くに中央、北アルプスなどの山々も見ることができる。頂上には、二人の登山者がいた。その一人に写真を撮ってもらう。風景写真をとり20分後に下山を開始した。八合目御来迎場から数十メートルの残雪の下りは、滑り止めにチェーンスパイクを使用した。ひたすら、長い長い尾根を下り午後3時前に駐車場に着いた。駐車場の近くの「尾白の湯」に立ち寄り、汗を流してから帰玉した。この時期の登山道には、少し雪が残っているだけなので、アイゼンとピッケルは持たず、チェーンスパイクとストック(アルパインポール)で対処した。また、花崗岩の岩肌は、風化してザラザラしているので、革製の手袋を着用した。(塚田)

5/23 尾白渓谷駐車場(6:20)~笹ノ平分岐点(8:43)~刃利天狗~(12:05)五合目小屋跡~(13:25)七丈小屋
5/24 七丈小屋(4:00)~(5:07)八合目~(6:45)甲斐駒ケ岳(7:05)~(8:26)八合目~(9:25)七丈小屋~(10:28)五合目小屋跡(10:45)~(11:31)刃利天狗~(13:10)笹ノ平分岐点~(14:45)尾白渓谷駐車場 

( 里山歩きからヒマラヤ登山・・・それが我々のフィールドです ) ㅤㅤㅤ 東京朝霧山岳会