東京朝霧山岳会活動日記Ⅱ

会山行活動の簡単な報告です!

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ上記画像:インド ガンゴトリ山群 バスキパルバット(6792m) ㅤㅤㅤㅤㅤ ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ ※各画像をクリックすると拡大されます

岩手県  岩手山(2,038m)

   払暁3時に起床し、秋田の古民家から愛車のタンクをほぼ貸し切り状態の東北道を南下し花輪線の大更駅を目指しました。合流後焼走り登山口で登山届を提出し、晴れの岩手山に行くまでそのまま待っててね、と声を掛けて朝の空気を吸って出発しました。1時間ほどは樹林帯で足元もしっかりしていましたが第二噴出口辺りからは火山礫の路となり、少しでも踏まれているルートを選んで高度を稼ぎました。ここからツルハシ分れ迄の間はコマクサの群落があり、暫し暑さを忘れる事が出来ました。ツルハシ分れから平笠不動避難小屋までは適度な傾斜の登山道で、途中熊の糞らしき御馳走もあり呼子の位置を確かめ避難小屋に着きました。小屋はトイレ付の立派な建物で近くの茶臼岳の岩場登攀用かヘルメットも備えられていました。そこからは山頂までは気持ちの良い展望を楽しみ急登を登り切り、外輪山に立つとそこは火山の山荒涼とした風景で正に神々の住まいする世界でした。山頂(薬師岳)で昼食となりましたが、試しにと凍結したおにぎり一個を持って来ましたが、ボロボロでちと喉を通らないと判り、おにぎり1個をおすそ分けしてもらいました。展望は登山口で晴れててねと声を掛けましたがお賽銭を上げなかった所為か、いまいちでしたが、それでも雲の間から麓が鳥観でき、まずまずかなと、呟き下山となりました。予定よりペースが順調なので周りの高山植物や鮮やかな赤のキノコを愛で歩を進めましたが、火山礫で滑り腕をすりむいてしまいました。いかんと長袖を着込み、コマクサの路を辿りました。傾斜が緩くなったと思ったら右隣に焼走り溶岩流が見えてきたので途中立ち寄り、大体コースタイムでスタート地点に戻ることが出来ました。水分を補給しこの時間だと明るい内に秋田県に行けると踏んで東北道を北上し、五城目町のお屋敷経由で待つ人の無い古民家に帰宅となりました。岩手山は岩手富士と云われる秀峰で各方面から登山道がありそれぞれ味わいがあり興味の尽きない山です。今度は小屋泊でもいいなと思っていますが、2,000mクラスの山です、気象条件は厳しいものがあり、距離もあります。計画は念入りにしましょう。( 記:伊藤 源、伊藤 仲 )

参考タイム:焼走り登山道入口6:00~第一噴出口8:00~ツルハシ分れ8:55~避難小屋10:15~岩手山薬師岳)11:20~避難小屋12:30~ツルハシ分れ13:20~第一噴出口14:00~焼走り登山道入口15:30

※ 8/21 仙台管区気象台によりますと、岩手山では、山の膨張を示す地殻変動が観測されています。今後、火山性地震の増加や火山性微動の発生など火山活動がさらに高まった場合、現在の噴火警戒レベル1から火口周辺を規制する噴火警戒レベル2に引き上げる可能性があるということです。山の膨張を示す地殻変動は、ことし2月頃から観測されています。8月までの変動量は、岩手山の火山活動が活発化した1998年の活動初期に観測された変動量と同規模に達しており、火山活動が高まっている可能性があるということです。

( 里山歩きからヒマラヤ登山・・・それが我々のフィールドです ) ㅤㅤㅤ 東京朝霧山岳会