東京朝霧山岳会活動日記Ⅱ

会山行活動の簡単な報告です!

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ上記画像:インド ガンゴトリ山群 バスキパルバット(6792m) ㅤㅤㅤㅤㅤ ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ ※各画像をクリックすると拡大されます

大峯奥駈道縦走※ 八経ヶ岳(1,915.2m)~熊野本宮大社

2021    4/29~5/4
一週間の休みが取れ、念願の大峯奥駈道縦走※の残り70kmに出かけた。年齢と共に早く歩けなくなり、また今回の長い歩行で何時アキレス腱痛がぶり返すかわからず不安の出発となった。
4/29 終日雨
印西牧の原(06:14)京浜急行⇒品川(07:46)東海道新幹線⇒京都(09;52-10:13)近鉄橿原神宮(11:20-13:30)⇒岡寺(13:40)⇒明日香村⇒飛鳥⇒橿原神宮(15:45-16:30)近鉄吉野線⇒下市口(17:20-17:40)~ゲストハウス大淀(18:10)宿泊
新幹線に乗って大失敗に気づく。スマフォを自宅忘れてしまった。「これでエスケープの点線ルートには行けないな。」と思ったが「携帯の無い50年前を思えば」と気を取り直した。初日の雨は想定だったが日本の始まりの地、橿原神宮にお詣りして今回の縦走の成功を祈願した。そして同じく始まりの地、明日香村、飛鳥の地を2時間散策した。

4/30 曇り西寄りの強風 7℃
ゲストハウス大淀(04:57) タクシー⇒行者環トンネル登山口1,094m(05:59-06:04)~奥駈出合(07:07-07:18)~弥山(09:30)~八経ヶ岳(10:05-10:15)~楊枝ノ宿(13:04-13:18)~鳥の水(給水)(14:37-14-50)~釈迦岳(16:35-16:42)~深仙宿(17:20)
登山口駐車場には全国各地のナンバーの車が20台位駐車していた。周りは新芽にもなっていないがアカヤシオが出迎えてくれる。1時間で縦走路に合流し2時間半で弥山に着く。さらに30分で三回目となる百名山の八経ヶ岳に到着する。東には台高山脈大台ヶ原が見える。次の明星ヶ岳から300m下がって揚子ヶ宿を過ぎ仏生ヶ岳から孔雀岳下の「鳥の水」で4ℓに給水する。ルートは急な狭い馬の背となりあえぐこと1時間で釈迦ヶ岳(1,799.9m)に着く。35分下って今日の宿、深仙ノ宿に着く。お堂の他にトイレ、避難小屋があり風も強いので小屋に入る。先着が1人いた。5人様かな?太陽光の照明もついてある。夜中は強風だった。

5/1曇り後雷雨~竜巻暴風雨、ヒョウ~夜中まで雨 -2℃
深仙宿(03:37)~大日岳(04:31-04:35)~天狗山(06:20)~奥森岳(07:20)~般若岳(07:56-08:04)~持経ノ宿(11:11-11:27)~平治ノ宿(12:38)ドラム缶の雨水給水朝から風が強かった。スタートして間もなく大日岳の巻き道に入ってしまい迷った末直登ルートで登ってしまい、下降するまで1時間ロスした。正規のルートに戻り太古ノ辻に着く。日の出も見れた。ここまでが北奥駈道で先が南奥駈道だ。左に下れば前鬼である。先に進むが鮮やかな色のアカヤシオがすごく多い。山の名前も靡(なびき)も仏教用語のオンパレードだ。靡の言葉も今回初めて知った。天気も怪しくなり涅槃岳の登りから降り出し間もなく雷雨となる。頂上から下りとなり証誠無漏岳を過ぎ持経ノ宿に着いた。無人だがポリタンクに一週間前の水の汲み置きがあり1.5ℓ頂き4ℓにして行仙宿に向かう。後5時間位か?歩き出して間もなく猛烈な雨と風と雷に見舞われる。一時間で平治ノ宿に着く。12時38分。顔の周りから首筋から防水手袋の隙間から肘までと胸下まで濡れてきている。後4時間歩けるが多分全身
ずぶ濡れになるのは必至で、予備日もあるので今日は行動中止とした。テントを張って30分もすると後続のトレラン3名、反対から来た単独1名が飛び込んできた。全員ずぶ濡れである。薪が少しあったのでストーブに火をつけ全員来てるものを乾かし始めた。暴風雨、雷はさらに強くなり竜巻状態になり木も折れだしてきた。他の人はスマフォで撮影してた。小屋には太陽光の照明もあり。毛布も登山者用の緊急食糧も備蓄されていた。食事の水は雨水で作った。

5/2曇り後雨、西寄りの強風、ヒョウ、雨 5℃
平治ノ宿(03:46)~行仙岳(06:38-06:45)~行仙宿(07:05-07:10)~笠捨山(09:20-09:32)~槍ヶ岳(10:44-10:58)~香精山(12:14-12:23)~如意珠岳(14:16-14;26)~玉置神社(17:36)(手水舎給水)~駐車場(18:20)
何時もの時間に出発した。昨夜のラジオでは今日も雷注意報、寒気団が来ているので天気も不安定との事だった。小屋を出て1,200級の山々をアップダウンしながら進む。3時間少しで行仙宿に着いた。小雨が降ってきた。250m登って笠捨山(1,352.7m)に着く。ようやく熊野神社まで27.6kmの標識だ。急な斜面を下り奥駈け核心部の槍ヶ岳地蔵岳の鎖場だ。剣岳の鎖場と同じ位のグレードだと思えばよい。雨とヒョウで少し緊張したが。標高がどんどん下がり杉の樹林帯になり如意宝珠岳(755m)を過ぎ、雨の中2時間以上休みなしで玉置神社に降りた。さらにテント場を探し奥の駐車場に天幕を張ったのは18:20になっていた。咎(おとが)められなくてよかった。

5/3晴れ西寄り強風 2℃
玉置神社駐車場(04:16)~大森山(06:40-06:55)~五大尊山(08:27)~金剛多和(09:39-09:50)~宝経塔(11:15-11:33)熊野川(13:33-14:05)~熊野本宮大社(14:35-15:05)バス⇒紀伊田辺(17:35)⇒駅前旅館(18:00)

朝には雨が上がっていた。神社を降り杉の樹林帯の登山道を降りまた大森山の登りを冷たい西風に吹かれながら頂上に着く。後ろから来た人と話を聞くと、5/1の深仙宿では強風でテントが30m飛ばされたそうだ。大森山からは風に吹かれることなく歩け五大尊岳では漸く熊野川も見え、大黒天神岳、吹越山を越え熊野川に降りた。最後の禊ぎとして川を渡渉して大斎原から鳥居を潜りたかったが増水していて4割の危険有で断念した。持参した草履は使えなかった。熊野神社本宮大社でお礼のお詣りして奥駈道縦走を終えた。帰りはバスで熊野古道の中辺路を走り紀伊田辺駅に着いた。(山口)

5/4晴れ
駅前旅館(06:20)⇒紀伊田辺(06:51)紀勢本線⇒新大阪(09:21-09:33)東海道新幹線⇒品川(11:56-12:06)京
浜急行⇒印西牧の原(13:20)⇒自宅(13:40)

f:id:asagiri33:20190407162453j:plain

※ 奈良県吉野山和歌山県熊野三山を結ぶ大峯山を縦走する道。修験道の修行場としての道。

( 里山歩きからヒマラヤ登山・・・それが我々のフィールドです ) ㅤㅤㅤ 東京朝霧山岳会