東京朝霧山岳会活動日記Ⅱ

会山行活動の簡単な報告です!

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ上記画像:インド ガンゴトリ山群 バスキパルバット(6792m) ㅤㅤㅤㅤㅤ ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ ※各画像をクリックすると拡大されます

富士山 吉田口ルート

夏の富士登山は、アプローチのほとんどの交通機関が開通して、ルートは単調で、高度差は2,000m以上あり、救護所もある、また山小屋も多く、登山のトレーニングをするのには最適の山ではないだろうか。・・・中央自動車道の谷村SAで仮眠をとろうとしたが、休憩中のトラックのエンジン音がうるさくとても寝ることができない。いつもの富士吉田のコンビニで食料を調達して馬返し駐車場(標高1,450m)で仮眠する。駐車場には平日とあって他に車は1台しかない。朝3時40分に出発。日の出は午前4時42分なのでしばらくは漆黒の闇の中を歩くことになる。気温は半袖シャツ1枚で快適であり、そよ風が心地よい。樹林帯の中の一合目から五合目に快調に高度を上げる。6時50分いつもながらの富士山の見晴らしがよく吉田口ルートで唯一歴史を感じる日蓮宗の六角堂などの建物が残る木のベンチで朝食をとる。六合目の安全指導センターで通行予約システムのeチケットを見せ確認証リストバンドと富士山保全協力者証を受け取る。この時期は山麓の新緑が森林限界の上のほうにも進んでいてとてもきれいだ。この時期は梅雨の合間の登山なので、無風快晴とはならなかった。富士周辺の風が呼吸するように周期的に砂埃が舞うほどの強い風が断続的に吹いた。マスクや薄手のバラクラバなどを忘れてしまい後悔する。これ以上の強い風が吹くようならば下山だ。34,00mにある本八合トモエ館の脇には「これより浅間大社境内」の石柱があるが、あまり身が引き締まる思いがしないのは私だけであろうか。九合目近くになると一段と風が強く(約15m/sぐらい?)感じられ時々耐風姿勢をとらなければならない程だった。また、ようやくこの標高で寒さを覚えるようにもなってきたので長袖シャツとレインウェアを羽織った。外国の登山者は、この程度の風はものともせず、短パン、半袖と、もちろん登山靴ではない姿で登っている。次第に高山病の症状である頭痛がするようになってきた。さすがに頂上直前になると最後の一歩一歩がきつい。15時過ぎにようやく富士山頂上浅間大社奥宮(3,710m)に着いた。風が強く、山小屋(山口屋)も閉まっているので頂上に留まっている登山者は少ない。火口で写真を撮ってから下山を開始する。当日の下山路は頂上まで登ってきた登山道を本八合目まで降り上江戸屋から吉田・須走下山路を下降して八合目の下江戸屋の分岐点で吉田口下山道に進む。五合目の佐藤小屋を過ぎ富士吉田登山道に入るころ、午後7時すぎに日が暮れてベッドランプを取りだした。疲れているので暗い中での足元が不安定な下山は難しい。ヘッドランプで照らす範囲は限られるので足の置き場をいちいち確認しなければならず、また周囲が暗いのでルート取りに手間取ってしまうこともある。そして、光を好む虫たちがヘッドランプの明かりをめがけて顔の周りに近づいて来るので、これを払いのけるのが鬱陶しくたまらない。夜10時前にようやく馬返し駐車場にへとへとになって着くことができた。翌朝まで車中で仮眠し、朝早く駐車場を出発した。時間はかかつたものの当初の目的は果たせたので、今年の登山に大きく自信がついた。(塚田)

馬返し駐車場(3:40)~(6:37)五合目(佐藤小屋)~(7:30)六合目富士山保全協力金受付所~(8:50)七合目(日の出館)~(10:30)八合目(太子館)~(12:43)本八合(トモエ館)~(15:03)吉田口頂上(15:30)~(18:42)六合目安全指導センター~(19:02)五合目(佐藤小屋)~(21:49)馬返し駐車場

( 里山歩きからヒマラヤ登山・・・それが我々のフィールドです ) ㅤㅤㅤ 東京朝霧山岳会