東京朝霧山岳会活動日記Ⅱ

会山行活動の簡単な報告です!

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ上記画像:インド ガンゴトリ山群 バスキパルバット(6792m) ㅤㅤㅤㅤㅤ ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ ※各画像をクリックすると拡大されます

朝霧通信「リモートAsagiri 7月(追加版)」

先月末の事故では、ご心配をお掛け致しました。全身打撲や骨折肋骨は自然治癒待ち、硬膜下出血は見守観察と、検査機器は最新でも積極治療はありません。硬膜下の結果の前にと、急ぎ「リモ朝」を書いて置くことにしました。一昨年末の中国発生コロナウィルスは、各国の政治的思惑も絡む対応処置で蔓延1年半となり、強力な変異種のインド型Δ株を生んでしまいました。我国も世界一の150万床を誇り乍がらも、コロナ病床は僅か2.8万床と病床逼迫の状態です。治療薬がない現在、縮少経済の建直しにはワクチン接種しか手立てがありませんが、起爆的経済復興の五輪を前に、政府の年初からの非常事態宣言の再々々延長にも拘わらず、感染数は下げ止まり状態です。加えて頼みのワクチン接種の方も、代案の大規模接種策でワクチン不足が発生し、場しのぎ対策のボロの続出状態です。山で言う「進退窮まる直前」の一蓮托生重大時。「リーダー手腕が待たれる」この時期に、都議選・五輪のプレッシャーなのか、小池都知事はダウンしてしまいました。またその接種についても、政府が国民への接種徹底を図って各自治体へ一任とした為に、各自治体の展開差が生じています。墨田区は人口が江戸川区の半数以下とは言え、高齢者から一般成人へと接種は移行して、同接種券の配送は終了し9/末迄には12才以上の接種が完了するとのこと。一方の江戸川区では、未だに一般成人への送券が開始されたばかりです。全国のワクチン接種数は、1回が19%、2回が8%と、そろそろ接種効果の段階に近づいてきました。自治体リーダーの能力差を感じてしまいます。さて山ですが、第4回コンバインドジャパンカップ男子では、ボルダリング、リードの2種目ともに、東京五輪代表の楢崎智亜が1位を獲得しました。また6月初旬の「NHK逆転人生」では、経験1年の青年ソロ登山者が両神山で遭難し、2週間後に救出生還した話が取り上げられました。下山時に往路とは異なる日向大谷に向かった途中で失道し、ガレを下る途中の40m滑落で沢に落ち、足首を破壊骨折したとの話でした。家族への計画周知や、登山計画書提出がなく、行き先が分からぬままの捜索開始。後日母親が顔写真チラシを作成し足取りを探して、朝食のレストランを発見。周辺バスの使用ICカードの解析から、両神山と絞込めたそうです。要は、捜索側は遭難場所の手懸かりが欲しい、逆に遭難者は遭難場所をどう伝えるかが大事と思いました。そこで、事前予定の①目標山名と②計画ルートの計画周知。現地での最終連絡として③実施ルート(現地決定)、④通過経過(現地)、⑤先行き予想を、「緊連」等に連絡する必要を感じました。遭難現場では、可能ならばルートアプリによる遭難場所のスマホ検索やその画面送信の術が有効ですが、電波状態や電池切れ、それに紛失や損壊の可能性もあるので、遭難では期待しない方が無難と思われます。【便利機器に頼り切らないこと。原始的手段等との必ず2つを準備すること(鏡/警笛/赤灯等)。】まあ、緊連側ではトラックログ(足跡情報)的なものがあると、大助かりですが。「保険加入」や「捜索隊依頼」等のセーフティネットだけでは山岳事故に対しての備えは不十分で、緻密な対策構築による事故対応意識の向上が肝要と感じました。コロナ対策同様に、山岳事故対策も、平和呆け(安全過信=危機は他人事)に陥る危険を感じます。(・・・当方事故を含めて) ( 朝霧 植田 )

( 里山歩きからヒマラヤ登山・・・それが我々のフィールドです ) ㅤㅤㅤ 東京朝霧山岳会