(8/10)台風7号が関東の南から接近していたが富山方面は当面晴天の予報であったので予てよりいつか訪れたいと思っていた黒部源流の赤木沢へ向かった。お盆連休の前日ということもあり関越道が渋滞していたので東北道を経由、林道(富山から折立までの林道)の閉門時間に間に合わず有磯海SAで車中泊。
(8/11)快晴。日の出前にSAを出発し富山ICから林道G前で開門時間の6時を待つ。ぞくぞくと車が集まり大変な混雑である。折立で駐車スペースを何とか探し7時過ぎに登山開始。沢登り装備とテント泊装備の重量と暑さに喘ぎながら樹林帯をトボトボと登る。3時間程度で眺望が徐々に開け剣岳、薬師岳、黒部五郎岳に向かう穏やかな稜線を見渡す事ができた。12時半頃太郎平の小屋の前の広場に到着。ジョッキで生ビールを飲む登山者多数。私は本日薬師岳を往復する予定なのでぐっと我慢した。異常に混雑する薬師峠のテント場に何とかスペースを探し(受付の建物の裏で平らだがほのかに肥溜臭の香る)テントを張って薬師岳を往復した。往復4時間であるが小さな池塘のある庭園風の空間、美しい薬師岳のカール、雲の平や槍ヶ岳を望む景色等変化のあるルートであった。
(8/12)快晴。2時半起床。必要な装備のみザックに詰め、ヘッドランプで出発。まだ半ば寝ぼけた状態で石につまずき、沢を横断する小橋をよろめきながら薬師沢ヒュッテまでの長い下りを行く。5時半薬師沢ヒュッテに到着。装備を付けて源流とは思えないような水量のある幅の広いゴーロを上流に向かって歩く。途中何度も渡渉した。赤木沢の出合い付近では枝沢を小さく高巻いたり、胸までの淵をへつる必要があった。7時に赤木沢の出合いに到着。ここで10名程のパーティが赤木沢の入り口にある岩をへつるため順番待ちをしていた。少し待って赤木沢に入渓。本流とは打って変わって実に穏やかな渓相である。深い緑色の釜を持つ滑滝が次々と現れるが靴底のフリクションも良く効く花崗岩で快適である。暫く進むと先程の10名程のパーティが深い釜をもつ滝の前でザイルをフィックスして並んでいた。聞けば都岳連のバリエーションルート講習の生徒で今日は最後の実技講習だそうだ。先にノーザイルで先行させて貰ったが思いの外難しく足の届かない釜でアップアップしながら何とか岩にしがみついて這い上がった。8時50分頃大滝に到着。30M もあるややハングした一枚岩の滝で右壁側の巻道をザイルを出して登った。ここからは次第に流れは細くなりチョロチョロと滑滝を流れる源頭部の景色となる。北ノ俣岳方面に向かう枝沢を分けて忠実に詰めるとやがて草原状となり中俣乗越に出た。(12:00) ここから北ノ俣岳を経由してテント場まで4時間余りかけて帰還した。高天ヶ原、雲の平方面の景色は疲労で目に入らなかった。
(8/13)快晴。5時前に起床し下山。途中蟹を食べ、風呂に入って帰郷した。千葉は台風7合の影響で時折強い雨が降っていた。( 木戸記、山口 )
タイムライン
8/10:京成新鎌ヶ谷駅08:50〜松戸〜
8/11:SA(04:05)〜富山IC〜折立(07:00〜
8/12:薬師峠(02:50)〜薬師沢小屋(05:20〜
8/13:薬師峠(05:17)〜折立(09:10〜09: